車を持つときにいちばん重いのは、車の代金より毎年の保険料かもしれません。若いと保険料が高くなる理由と、知っておくと損をしない考え方を、損害保険の業界団体などの公式な説明をもとにまとめました。
車には、法律で必ず入る自賠責保険と、自分で選んで入る任意保険の2つがあります。
| 自賠責保険 | 必ず入る。相手のけが・死亡だけを補償 限度額は被害者1人あたり 死亡3,000万円・けが120万円 |
|---|---|
| 任意保険 | 自分で入る。相手の車や物、自分のけが、自分の車なども選んで補償 |
自賠責では、ぶつけた相手の車や、壊した塀・お店の修理代は1円も出ません。相手のけがが大きければ、120万円や3,000万円ではとても足りないこともあります。だから、多くの人が任意保険にも入っています。
任意保険(対人賠償)の加入率は全国で75.4%(2024年度末・損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」)
任意保険には、「何歳以上の人が運転したときに補償するか」を決める年齢条件があります。たとえば「年齢を問わず」「21歳以上」「26歳以上」などです(区分は会社によって違います)。
若い人は事故の起きやすさが高いとされていて、対象の年齢を広げるほど保険料は高くなります。20歳の人が運転する車は「年齢を問わず」にする必要があるので、高くなりやすいのです。
任意保険には等級というしくみがあります。1〜20等級まであり、数字が大きいほど保険料の割引が大きくなります。
| 初めての契約 | 6等級から始まる |
|---|---|
| 1年間事故なし | 次の年は1つ上がる |
| 保険を使う事故 | 1件で3つ下がる そのあと3年間は割引が少なくなる |
日本損害保険協会「そんぽ相談ガイド」より。細かい扱いは保険会社によって違います。
長く無事故で運転してきた人は20等級近くまで上がっていて、割引が大きくなります。初めての人はそこから遠いので、同じ車でも保険料に大きな差がつきます。
保険料をいちばん確実に下げる方法は、事故を起こさないことです。1回の事故で等級が3つ下がり、その後3年間は割引も少なくなります。最初の1年は、初心者マークをつけて、スピードを控えめに。それがそのまま、将来の保険料の差になります。
どの保険会社でも、だいたい次のようなところで保険料が変わります。安くすることだけを考えると、いざというとき補償されないことがあるので、注意点とセットで知っておいてください。
「本人だけ」「本人と配偶者だけ」のように絞ると安くなります。ただし、範囲の外の人が運転した事故は補償されません。
対象の年齢を狭めると安くなります。運転する人の中でいちばん若い人に合わせないと、その人の事故は補償されません。
付けるか、どこまで補償するかで大きく変わります。自己負担額(免責金額)を決めると安くなりますが、その分は自分で払うことになります。
親が長く無事故で等級が高い場合、同じ家に住んでいる家族なら等級を引き継げるしくみがあります。一人暮らしの子には使えないのが基本です。
家族がすでに車を持っていて等級が高い(11等級以上など)と、2台目を7等級から始められるしくみがあります。条件は保険会社によって違います。
日本損害保険協会「そんぽ相談ガイド」、各損害保険会社の公式FAQより。使えるかどうか・条件は、契約する保険会社に確認してください。
保険料は、車の種類でも変わります。同じ等級・同じ年齢でも、車によって保険料の区分が違うからです。
だから順番は、「車を買う → 保険を探す」ではなく、「候補の車で見積もりを取る → 払えるか確かめる → 車を決める」がおすすめです。買ったあとで「保険料が払えない」となるのを防げます。
保険は、事故が起きたあとのためのものです。いちばん大事なのは、最初の1年を無事故で過ごすこと。免許を取った直後には、初心者マークや、違反が重なると再試験になる決まりなど、知っておくべきルールがあります。
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